ハーモニカ
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ある夕方のこと…
カトマンズの、ビシュヌマティ川のほとりを歩いていると、ハーモニカの音が響いてきました。
音に誘われ、たどってみると、顔見知りの少年が吹いていました。
「とっても、いい音楽だね」
そう話しかけました。
「こんにちわ! いいでしょ! このハーモニカ…」
「拾ったんだよ。今日の、僕の宝物さ!」
少年は、耳慣れた、ネパール民謡を、上手に吹いていました。
カトマンズの、西の丘に沈み行く太陽の光が、少年の顔を、オレンジ色に染めました。
あたりの民家からは、夕食の支度をしている、おいしそうな香りが、漂い始めました。
光と、香りが、少年の吹く、ハーモニカに、なんだか、シンクロしているような気分になりました。
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